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民具から考える暮らしの素材と知恵の循環法

-竹小屋づくり編-

  • 2023.10.29
  • TEXT: 安藤隆一郎

竹の小屋から考える

本企画は身体0ベース運用法の民具BANKプロジェクトが開催する企画です。2022年に第一回〈民具から考える暮らしの素材と知恵の循環法—小屋づくり編〉を開催し、今回は第二回の竹小屋づくり編です。前回は農機具小屋をテーマに、そこにみられる素材の目利きや文脈の繋げ方、人が持つ建てることの欲求や権利について3つの視点から学び、小屋の持つ可能性について考えていきました。今回は実践的な内容に絞り、地域にある竹資源を活用した小屋づくりのワークショップを開催します。

竹はその特性から暮らしに必要な素材として重宝されてきましたが、現代ではプラスチックの発達などにより、日常の人の手からは離れてしまいました。そして、竹は人が暮らす地域では竹害として嫌われる存在となってしまいました。近年の木材などの資源価格高騰を考えると、資本主義経済による巨大な資源の循環法は限界に来つつあります。これからは日本でもかつて行われていた小さな環境の中での素材の循環を見直し、資本による価値基準ではなく地域や人と繋がり作ることにある意味と価値を大切にしていくことが必要であると考えます。そこで、今回はタイの山岳民族アカ族の村にてバンブーハウス(竹の家)を作る武者修行ツアーを主催する伊藤洋志さんを講師として竹小屋を作るワークショップを開催します。タイの山間部にて現在もおこなられている地域の竹を活用した暮らしの営みを小屋を作ることを通して学びます。

1. 聞く/小さな循環法

身の回りにある資源を活かした暮らしを見直す。

伊藤氏のタイ、ユースック村アカ族の研究調査の話から、竹を暮らしの衣食住に繋げる知恵と発想を学び、私たちが進べき暮らしのあり方について考えます。

  • 講師:伊藤洋志(ナリワイ代表)
  • 会場:オンライン
  • 日程:2023年11月14日(火)
  • 時間:19:30–21:00
  • 参加費:無料

2. 作る/つなげる手業

資源を素材に変換し、活用する術を学ぶ。

アカ族のバンブーハウスの建築技術を使って竹小屋を作ります。素材の調達から建てるところまでを実践することで、すぐにでも活用してもらえる技術を持って帰ってもらいます。本年は基礎から床づくりまでを行い、来年に屋根や壁の建築技術を学ぶ会を開催します。

  • 講師:伊藤洋志(ナリワイ代表)・福田真澄(大工見習い)
  • 会場:鹿谷ワンダービレッジ
  • 日程:2023年11月17日(金)・18日(土)・19日(日)
  • 時間:10:00–17:00(各日)
  • 定員:10名
  • 対象:高校生以上(中学生以下の場合は保護者も参加必須)
  • 参加費:
    1日参加/¥5,000
    2日参加/¥9,000
    3日参加/¥13,000
  • 持ち物:作業服・すべりにくい靴など・軍手ヘルメット(または帽子)・竹用のこぎり又はナタ・虫よけ対策など・飲み物
    ※タイ式ナタの販売とレンタル有
  • 昼食:大人¥500・子供¥300(土鍋で炊いたお米のおにぎりと採れたて野菜の汁物)
    ※事前申込制
  • 保険:各自イベント保険にご加入ください

スケジュール

  • 11月17日(金)
    竹の調達/竹をナタで切って運び、加工します。
  • 11月18日(土)
    基礎づくり/竹の柱を地面に埋めます。穴を掘り竹の柱を建て水平に竹を組んで基礎を作ります。
  • 11月19日(日)
    骨組みと床づくり/見どころ、丸い竹をナタで加工して一枚の板にします。竹板を基礎に固定して床をつくります。小屋の骨組みと床が完成します。

講師

伊藤洋志(いとう・ひろし)

ナリワイ代表

香川県出身。京都大学農学部卒業後、11ヶ月ほど会社員を経てナリワイを発足。仕事の民主化をテーマに、複数の生業(なりわい)を持つ自営業の実践と研究に取り組む。小さい元手で始められて技が身に付き心身が鍛えられる仕事を〈ナリワイ〉と定義し、シェアアトリエや空き家の改修運営や「モンゴル武者修行」、「遊撃農家」などのナリワイを開発し自ら実践するほか「全国床張り協会」といったギルド的団体の運営を行う。著書に『ナリワイをつくる』『小商いのはじめかた』『フルサトをつくる』(いずれも東京書籍)がある。
最新作『イドコロをつくる』(東京書籍)
Web: https://nariwaibook.tumblr.com
Instagram: https://www.instagram.com/ninjamarugame/

福田真澄(ふくだ・ますみ)

大工見習い

奈良県出身。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業後、文化財研究所にて民具資料の実測図作成や保存修復を行う。大学在学中より「巨大遊具」「森の中の空中回廊」などを竹で作るチームに参加し、竹類利用文化に興味を持つ。タイ武者修行に参加し、アカ族の竹の家づくりを体験する。その後、大工の見習いをしつつ、亀岡市と南丹市で農業(不耕起自然栽培)

イベント申し込みについて

Peatixからチケットをご購入の上、お申し込みください。

https://mingubank.peatix.com/

アクセス

鹿谷ワンダービレッジ

〒621-0037
京都府亀岡市稗田野町鹿谷清水谷20–1[MAP]

車:
・京都縦貫自動車道「大井」ICより約5分
・もしくは 「亀岡」ICより約10分
※駐車場完備

電車+バス:
・JR並河駅から先端科学大学行きバスで「鹿谷」バス停下車、徒歩約5分
・JR亀岡駅から園部駅行きバスで「国道佐伯」バス停下車、徒歩約10分

https://rokuya-wonder.com/

チラシ

チラシ(PDF)