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民具から考える暮らしの素材と知恵の循環法

-竹小屋づくり続編-

  • 2025.1.17
  • TEXT: 安藤隆一郎

竹の小屋から考える

本企画〈民具から考える暮らしの素材と知恵の循環法—小屋づくり編〉は身体0ベース運用法の民具BANKプロジェクトが主催する企画として、2022年から開催しています。第二回の昨年度からは地域資源を活かす実践的なワークショップとして<竹小屋づくり編>を開催し、地域の竹を使ったバンブーハウスの基礎や床づくりから竹のデッキを作りました。続く第三回の今回は、屋根や壁面づくりを学び、竹小屋づくりに必要な技術を修得します。

竹はその特性から暮らしに必要な素材として重宝されてきましたが、現代ではプラスチックの発達などにより、日常の人の手からは離れてしまいました。そして、竹は人が暮らす地域では竹害として嫌われる存在となってしまいました。近年の木材などの資源価格高騰を考えると、資本主義経済による巨大な資源の循環法は限界に来つつあると思います。これからは日本でもかつて行われていた小さな環境の中で資源を循環させる方法を見直すことが必要ではないかと考えます。そして、資本による価値基準ではなく、地域や人と繋がり作ること。そこにある意味と価値を大切にしていくことが必要であると考えています。そこで、今回はタイの山岳民族アカ族の村にてバンブーハウス(竹の家)を作る武者修行ツアーや現地で研究調査を行う伊藤洋志さんと福田真澄さんを講師として竹小屋を作るワークショップを開催します。タイの山間部にて現在もおこなられている地域の竹を活用した暮らしの営みを小屋を作ることを通して学びます。

1. 聞く/アカ族にみる住まいの知恵

暮らしの住まいに竹を活かす方法を知る。

タイ、アカ族ユースック村の現地調査の話や前回のWSの振り返りから、竹を住まいに活かす技法や知恵について伊藤洋志さんと福田真澄さんと共にお話しします。

2. 作る/つなげる手業

資源を素材に変換し、活用する術を学ぶ。

アカ族のバンブーハウスの建築技術を使って前回ワークショップで製作した竹のデッキを土台に柱や壁、屋根を作り、竹で小屋を建てる技術を学びます。今回初めて参加する人でも、素材の調達から建てるところまでの一通りの技術を持って帰ってもらいます。

  • 講師:伊藤洋志(ナリワイ代表)・福田真澄(大工見習い)
  • 会場:鹿谷ワンダービレッジ
  • 日程:2025年3月14日(金)・15日(土)・16日(日)
  • 時間:10:00–17:00(各日)
  • 定員:15名
  • 対象:高校生以上(中学生以下の場合は保護者も参加必須)
  • 参加費:保険込み
    1日参加/¥5,000(割引:¥4,000)
    2日参加/¥9,000(割引:¥8,000)
    3日参加/¥13,000(割引:¥12,000)
    ※割引対象は学生、前回参加者。
  • 持ち物:作業服・長靴・雨具・軍手・帽子・タオル・竹用ノコギリ・ナタ・飲み物
    ※竹用ノコギリ、ナタは共用のものは少ないため、各自ご用意ください。
    ※アカ族タイ式ナタの販売も行います。
  • 昼食:大人¥600・子供¥400(土鍋で炊いたお米のおにぎりと採れたて野菜の汁物)
    ※事前申込制

スケジュール

  • 3月14日(金)
    竹の調達/竹をナタで切って運び、加工します。
    基礎づくり/柱を地面に埋め、水平に竹を組んで基礎を作ります。
  • 3月15日(土)
    屋根づくり/竹で屋根の骨組みを作り、屋根材を張ります。
    ※屋根材には波板を使用します。
  • 3月16日(日)
    壁づくり/丸い竹をナタで加工して1枚の板にし、壁面材を作ります。
    基礎に加工したフレームに組み合わせて壁を立ます。

講師

伊藤洋志(いとう・ひろし)

ナリワイ代表

香川県出身。京都大学農学部卒業後、11ヶ月ほど会社員を経てナリワイを発足。仕事の民主化をテーマに、複数の生業(なりわい)を持つ自営業の実践と研究に取り組む。小さい元手で始められて技が身に付き心身が鍛えられる仕事を〈ナリワイ〉と定義し、シェアアトリエや空き家の改修運営や「モンゴル武者修行」、「遊撃農家」などのナリワイを開発し自ら実践するほか「全国床張り協会」といったギルド的団体の運営を行う。著書に『ナリワイをつくる』『小商いのはじめかた』『フルサトをつくる』(いずれも東京書籍)がある。
最新作『イドコロをつくる』(東京書籍)
Web: https://nariwaibook.tumblr.com
Instagram: https://www.instagram.com/ninjamarugame/

福田真澄(ふくだ・ますみ)

大工見習い

武蔵野美術大学工芸工業デザイン学料卒。民具資料の実測図作成、保存修復に従事するうちに民家への興味が高まる。タイ武者修行に参加した後、滋賀県にて大工の見習いになる。タイ武者修行で訪ねたユースック村の記録を取るため、伊藤氏やタイ武者修行経験者数名のチームで定期的に村に通う。

イベント申し込みについて

Peatixからチケットをご購入の上、お申し込みください。

https://mingubank.peatix.com/

アクセス

鹿谷ワンダービレッジ

〒621-0037
京都府亀岡市稗田野町鹿谷清水谷20–1[MAP]

車:
・京都縦貫自動車道「大井」ICより約5分
・もしくは 「亀岡」ICより約10分
※駐車場完備

電車+バス:
・JR並河駅から先端科学大学行きバスで「鹿谷」バス停下車、徒歩約5分
・JR亀岡駅から園部駅行きバスで「国道佐伯」バス停下車、徒歩約10分

https://rokuya-wonder.com/

チラシ

チラシ(PDF)

前回オンライン動画

聞くー小さな循環法 民具から考える暮らしの素材と知恵の循環法

告知:タイ武者修行ツアー

伊藤さんが携わるタイ武者修行ツアーは第7期目を迎え、2025年の5月1-7日に開催予定です。このツアーでは約1週間で竹の家を建てます。本格的に竹の家づくりを学びたい方はツアーに参加してはどうでしょうか??
アカ族の食文化を中心にユースック村の暮らしを探求するコースも同時に開催を予定されているそうです。詳細は下記リンク先の「タイ武者修行ツアー」のページでご確認ください!!

  • 《日 程 》2025年5月1日(木)~7日(水) ※事前顔合わせ会あり
  • 《費 用》現地参加費18.4万円※現地チェンライにて集合予定 ※23歳以下割引あり
  • 《定 員》 10名 ※定員超過の場合は早めに締め切ることもあります。
  • 《応募〆切り》 2月15日まで早割8千円引き、一次〆切4月1日…それ以後はチケットが確保できれば参加可能。
     ※応募多数の場合は45歳以下優先の上で選考します。
タイ武者修行ツアー